大谷 繭子

THE SELECTION OF

Mayuko Otani大谷 繭子

大谷 繭子

giftlier代表。多数の骨董品を受け継いだ父と、ファッションを愛する母の影響で幼少の頃より上質なものに触れてきた経験を生かし学習院大学卒業後、ラグジュアリー誌・ファッション誌の編集及びライティングに携わり、ファッション、食、旅、インテリアを切り口とした取材・執筆活動でインタビューを行った著名人・文化人・実業家は500人を超える。こうしたメディアでの経験の集大成となる「giftlier」を立ち上げる。

一生モノの洋服ブラシの最高峰

イシカワブラシ

「最高級洋服ブラシと出会ったのはメンズ誌での取材がきっかけでした。カシミヤや上質なウールなど繊細な生地の汚れをしっかり落とし、呼吸をスムーズにしてくれる洋服ブラシ。大切な洋服をすぐにクリーニングに出すというのは大きな間違いで、天然毛でできた上質な生地は本来自然と油分を含んでおり、石油系の洗剤で洗ってしまったらしっとりとした風合い、艶が失われてしまう。だからこそ日常のブラシでのケアが大切なのだと教えていただきました」

「値段も張るこのブラシが王者と言われる秘密はその作業工程にあります。
まずは尾脇毛と呼ばれる馬の尾の中心にある柔らかい毛を集め、3段階に分けて選り、毛色の違うもの、撚れたものを除き絞り込んでから、さらに色味を均す。次に集めた毛を少量に束ねて二つ折りにし、柄に開けた205個もの穴の中に手作業で通していくという気の遠くなるような作業。一般的なブラシであれば数時間でできるところ、こちらのブラシは4日という時間を費やしているのです。
こうしてできたブラシは一般的な豚毛のブラシと比べても、その柔らかくしなやかな触り心地は歴然たる差があります」

「通常のブラシは機械でカッテンングしているため毛の断面が円錐形なのに対して、このブラシは馬毛そのままの円錐形(書道の毛筆の先をイメージしてください)なので、細い毛先が繊維の奥に入ったホコリを掻き出し、毛玉ができてしまったカシミヤのセーターもみるみる毛玉がほぐれて均され、光沢が蘇ったのです。
「大切に使おうと思って優しくブラシをかけても、汚れは落ちません。力を込めて思いっきりかけてください。それでも100年はゆうに持ちますから」とブラシ職人の石川和男さん。しなやかなコシのあるブラシは使い続けても毛先が開くことはない。大切なニットやストール、コートの寿命を伸ばしてくれる、まさに一生モノのブラシです」

イシカワ洋服ブラシ
50,000円(税別)

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カシミヤ、シルクといった高級素材のスーツやニットなど、よりプレミアムな素材のケアに適したさらにワンランク上の洋服ブラシ。

イシカワ洋服ブラシ(プレミアムタイプ)
120,000円(税別)

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